他人が考案した名称を商標登録することで得られるものと失うもの

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他人が考案した名称を勝手に商標登録することはなんとなくずるい感じがしますが、日本の商標法においては他人が考案して使用している名称であっても、その名称に識別力がないとハッキリとは言い切れないものであったり(例:商標登録第6033339号「仏壇じまい」)、言葉としては著名でも商標として使用されているもの(例:商標登録第5860284号「マリカー」)でなければ登録される可能性があります。

したがって、他人が考案した画期的な新商品やビジネスモデルの名称、ある業界の中では一般に使われているような名称を先取り的に商標登録することは法的には【やろうと思えばできます】。やろうと思えばできますが、そのことによって得られるものと失うものとあります。それらが何なのか今回は少し整理してみましょう。

得られるもの

名称の独占によるマーケティング上の優位性

商標を登録することができれば、その名称を指定商品・指定役務について独占使用することができるようになります。そうすればマーケティング上はかなり優位に立つことができます。

ライセンス料

商標登録された名称をライセンス料を支払ってでも使いたい、という企業があればライセンス料を得ることができます。

知名度(良くも悪くも)

最近は商標登録に関するトラブルが新聞・テレビなどのメディアでも頻繁に取り上げられるようになりました。良くも悪くもではありますが、知名度は一時的に急上昇する可能性があります。

失うもの

信用

他人の考案したことで知られる名称を先取り的に商標登録してしまえば当然ながら「ずるい会社」「せこい会社」というイメージがつきます。事の顛末はネットの海に永久保存され、Googleで検索すれば一発で表示されます。一度定着してしまったダーティなイメージを払拭するのは困難でしょう。

市場そのもの

飲食業界でありがちなことなのですが、B級グルメのような一過性のムーブメントに過ぎない商品の名称を商標登録をした結果、同業者が「そんなめんどくさいものは取り扱いたくない」と一斉に撤退したり、興ざめした顧客が不買運動を起こす可能性があります。結果、市場自体が衰退し、想定していた利益が得られなくなります。

時間

他人の考案した名称を商標登録すれば、横取りされた人は当然に怒るでしょう。商標登録に反発する企業との訴訟・無効審判への対応によって失われる時間的コスト・金銭的コストは膨大です。だったら最初からまっとうに商売していた方が全然稼げたのに、となります。

他人の商標を横取りするのは割りに合わない?

やはりどうも割りに合わない気がします。他人の商標を横取りして利益を出そうと思ったら

得られるもの>失うもの

となるような綿密な計算が必要ですが、そのような綿密な計算ができるのであれば、それは元々の商才であって、真っ当なやり方で稼げそうなものです。

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