ユーモアは法律で守られるのか

投稿日:

先日、新日本橋を歩いていたら面白い看板を見つけました。

お店が営業時間外であることを「只今鉄板0℃」というユーモアのある表現で説明しています。実際に鉄板が0℃なわけはないと思うのですが、そこは字面のインパクト重視ということでしょう。別に鉄板が0℃じゃなければ詐欺というわけでもないでしょうし。

個人的には他所では見たことのなかったので、もしココの店主(?)が最初に考えたのだとしたら「ウマいことを考えたものだな〜」と感心していました。

もしユーモアをパクられたら?

この手のユーモラスな表現を他人に真似されてしまった場合、発案者としてはどう対処できるでしょうか?

著作権の主張はほぼ無理

著作権法では「思想又は感情を創作的に表現したもの(=著作物)」だけが保護されます。

上の看板は「お店が営業時間外である」ということを「只今鉄板0℃」という、ひねった形で表現したものですが、表現だけを切り取って見れば「只今鉄板0℃」という単なる短いフレーズにすぎません。

著作権法は「表現したもの」は保護してくれても、表現の裏側にある「意図(=お店が営業時間外である)」までは保護してくれません。また、真似した側にそのような意図があるかどうか、確かめたくても確かめようがありません。

短いジョークやユーモアの類は著作権による保護は難しいと考えた方がよいでしょう。

商標なら保護される余地がある

では商標の場合はどうでしょうか。もちろん商標登録していることが前提です。確認したところ商標登録はされていないのであくまでも仮定の話になります。

この場合「ユーモアが商標として機能するのか?」が問題になります。

「只今鉄板0℃」という表示は営業時間を表示したものなので、そもそも発案者自身が商標として使用していません。ですが、長年の継続的な使用により、本来商標として使用していなくても、「只今鉄板0℃で有名なお店」として顧客に認知されれば「商標としても機能する」と考えられます。

ユーモアで特許は取れない

著作権、商標とくれば特許も考えられますが、残念ながらユーモアで特許は取れません。ユーモアは「人間の精神活動」であり、特許法が特許の対象としている「特許法上の発明(=自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの)」に該当しないからです。

まとめ

ユーモアを何らかの知的財産権として保護しようと思ったら、商標登録くらいしか有効な方法はなさそうです。それも、ユーモア自体が保護されるわけではなく、商標として機能しているものに限られます。

ただし、商標登録されている、と知れば通常の経営者であればわざわざ真似しようとは考えませんので事実上の抑止効果は期待できそうです。

いずれにせよ大事なのは顧客から見えやすい形で継続的に使用することでしょう。

商標登録したくなったら湘南ラボへ!

-コラム(一部有料)

Copyright© 商標登録PRO・特許事務所 湘南ラボ , 2017 AllRights Reserved Powered by micata2.